後立山南部(長野) 爺ヶ岳(2669.9m) 2019年8月11日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 1:15 柏原新道登山口−−3:58 種池山荘−−4:32 爺ヶ岳南峰−−4:45 爺ヶ岳中峰 7:28−−7:41 爺ヶ岳南峰−−8:07 種池山荘−−9:54 柏原新道登山口

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2019年8月11 日帰り
天候
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場登山口前に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望大展望
GPSトラックログ
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コメント少し疲労感が残るため標高差が小さめの爺ヶ岳を往復。4日前より展望は劣ったが、それでも十分に楽しめるレベルだった。ここ数日で大気の状態もだいぶ安定してきたようで、朝7時ではガスは上がってこなかった。お盆休みに入ったため登山者は多数で駐車場も満杯で、スノーシェッド群下のヘアピンカーブまで駐車してあった。扇沢有料駐車場も満杯で、8km手前の臨時駐車場からシャトルバスがピストン輸送状態だった




登山口前駐車場を1時15分出発 扇沢駅の光
種池山荘 爺ヶ岳南峰への登り
爺ヶ岳南峰直下 爺ヶ岳南峰。すぐに中峰に向かう
西を振り返る 爺ヶ岳中峰山頂
気温は+8℃。でもすぐに気温が上昇し始める 雲海から日の出。ほぼ5時ぴったり
爺ヶ岳中峰から見た安曇野の雲海
爺ヶ岳中峰から見た頚城山脈
爺ヶ岳中峰から見た常念山脈、穂高〜槍ケ岳(クリックで拡大)
爺ヶ岳中峰から見た立山
爺ヶ岳中峰から見た剱岳と北方稜線
爺ヶ岳中峰から見た志賀高原周辺
爺ヶ岳中峰から見た南アルプス(クリックで拡大)
爺ヶ岳中峰から見た針ノ木岳と赤牛岳 爺ヶ岳中峰から見た薬師岳
爺ヶ岳中峰から見た浅間山。微かに煙が見える 爺ヶ岳中峰から見た鹿島槍ヶ岳
爺ヶ岳中峰から見た苗場山 爺ヶ岳中峰から見た爺ヶ岳南峰
爺ヶ岳中峰から見た大天井岳と燕岳
爺ヶ岳中峰から見た立山〜鹿島槍ヶ岳(クリックで拡大)
爺ヶ岳中峰から見た常念山脈〜立山(クリックで拡大)
爺ヶ岳中峰から見た種池山荘 爺ヶ岳中峰から見た冷池山荘テント場
下山開始 爺ヶ岳南峰を見上げる
爺ヶ岳南峰から見た西側の展望
帰りの種池山荘 ガレ場。行き交う人で賑わう
まだミヤマキンポウゲのお花畑が 扇沢の駐車場は満車
針ノ木雪渓。雪解けが進んで2か所で切れているが、それ以外は雪渓上を歩く
最後は扇沢で水浴び 登山口の登山指導所
登山口前駐車場
毛が生えているのでチシマギキョウ ミヤマコゴメグサ
ゴゼンタチバナ コケモモ
ミヤマダイコンソウもおしまい ミヤマアキノキリンソウは盛り
チングルマも終了 コバイケイソウはまだ咲いているがかなり減った
ミヤマリンドウっぽい
ウサギギク ハクサンフウロ
エゾシオガマ ヤマハハコ
ミヤマタンポポ? ニガナ
オトギリソウ ヨツバシオガマ
ミヤマキンポウゲ ホソバミゾホオズキ
モミジカラマツ シロバナニガナ
たぶんキンコウカ
ツルリンドウ ハクサンオミナエシ
たぶんツルアリドオシ ミヤマホツツジ
オオバギボウシ オオヤマサギソウっぽい
キオンの可能性高し


・お盆休みが始まり、各登山口駐車場は混雑が予想される。しかし日帰り組や、前日入山して1泊して下山する人は夕方には車がいなくなるはずで、土曜夕方なら空きがあると予想。今回は疲労の残り具合の都合で柏原新道で爺ヶ岳日帰りとした。近年は鹿島槍の登山口として有名なので、お盆は特に混み合いそうだ。

・駐車場に空きはあるとは思ったが、まさか登山口に最も近い狭い駐車場に2台分の空きがあるとは想定外で驚きだった。でも途中のスノーシェッドとの間にある駐車スペースは結構埋まっていて、日中は扇沢と登山口付近の駐車場は満杯だったようだ。雨雲レーダーを見ていると、ここ数日は雷雨の規模が明らかに小さくなってきており、雨が降らないので夕方でも気温は高いまま。窓を開けても暑い。でも夜中はやっと涼しくなった。

・さすがにお盆休みだけあり夜中でも頻繁に車が上がってくる。しかし下ってくる車が多くなり、どうやら扇沢も満杯になったようだった。休み中は有名どころの登山口では夕方に駐車場に入るべきか。

・今日も山頂で日の出を迎えるべく夜中1時過ぎに出発。疲労が蓄積し、前回よりも時間がかかると予想し、前回より出発時刻を早めた。車の通行は多いがまだ登山道上に光は無い。気温は+16℃程度。今日は最初から首に濡れタオルを巻いて頸動脈の血管を冷やしたおかげか、前回より涼しく感じる。でも扇による強制風冷は必須で汗がにじみ出る。ライトの光で虫が寄ってくるのが鬱陶しい。

・高度が上がると気温が低下してやっと汗が引いてくる。樹林の隙間がある場所では満天の星空。針ノ木岳のシルエットが見えているので稜線にガスはかかっていない模様。ここ数回はこの状況が続いているので、大気の状態が安定化しているようだ。

・真夜中でも既に種池山荘を出発して針ノ木岳方面に向かった登山者がいるようで、稜線上にライトの光が見え隠れしていた。柏原新道の方には光は無し。

・種池山荘直下まで来ると爺ヶ岳方面に向かう登山者の光が見えるようになる。まだ真っ暗だがもう4時なので歩き始める人がいて不思議ではない。でも大多数の登山者は明るくなってから動き始めるため、小屋の前は無人だった。

・小屋付近のお花畑はもう最終盤で、4日前はたくさん咲き残っていたチングルマもほぼおしまい。多かったのはハクサンフウロ、ミヤマアキノキリンソウ、ウサギギクなど。

・稜線に出ると360度の展望が開け、各方面の登山者のライトの光が見えるようになる。爺ヶ岳南峰の斜面には数人の光で、もっと先の北峰付近にも光あり。冷池山荘を出発したと思われる、鹿島槍を登る光も見える。西側では鳴沢岳付近や針ノ木岳へ登る光、蓮華岳の光など。さらに遠くでは別山尾根から剱岳へ登る登山者の光や、餓鬼岳か燕岳付近と思われる光も見えた。さすがお盆休み中であった。

・早朝から動いている登山者が多いとは言っても、自分のすぐ近くに登山者がいるわけでもなく、自分のライトの光を頼りに歩き続ける。私のLEDライトの電源は単3型電池だが、今まで電池切れになったことが無いので、今年は軽量化のため単4型ニッケル水素電池+単3化アダプタを使っているが、少なくとも4時間は使えることが分かっている。日帰りには十分な時間だ。もちろん予備の電池を持っているがこれも単4なので、さらなる軽量化が可能。単4だとラジオとGPSの電池と共用できてさらに便利。

・南峰への登りの途中の真っ暗な登山道脇で、ライトも点けずに三脚を構えた人がいた時にはちょっとばかり驚いた。日の出の時間帯を狙っての撮影だと思うが、展望のいい山頂ではなく日が昇る東の空が爺ヶ岳南峰で隠れて見えない西側斜面という場所が不思議。

・もうすぐ爺ヶ岳南峰というところまで登ってやっとライト不要な明るさに。今の日の出の時刻はほぼ5時ジャストなので、空が開けた森林限界でもライト不要で歩ける明るさになるのは4時半くらい。7月と比較して30分近く遅くなっている。

・爺ヶ岳南峰山頂に到着。既に数人が休憩中だが、こちらは中峰に進む。期待していた南及び東の展望は、雲海の高さが高くて前回よりは悪いように見えた。ただし西側や北側の展望は良好で各山には雲はかかっておらず、槍穂の影も見えていた。

・いつもなら中峰山頂は無人なのだが今日は別で先客3名がいたし、その後も続々と登ってきた。多くは鹿島槍への縦走途中に立ち寄るか、逆に冷池山荘から種池小屋方面に縦走途中に立ち寄るか。もちろん、種池小屋から軽装で往復している登山者もいるが、今日は少数派。

・山頂の気温は+8℃程度だったが、今日の防寒装備のズボンはゴアではなく風を通さない長ズボンを持ってきたので、いつもより快適だった。それ以外はいつも通り。私の日帰り装備の大半は防寒装備なのであった。さすがに体を動かさない状態で+8℃で半袖半ズボンは寒すぎるためだ。でも今の時期は日が上がれば気温の上昇は早く、風さえなければ日当たりのある場所なら半袖のままでも意外と大丈夫な場合もある。

・中峰から東側の空は一面の雲海で、雲海から突き出たピークは岩菅山、横手山、四阿山、浅間山のみ。残念ながら奥日光や尾瀬は全く見えなかった。最初は八ヶ岳や南アルプスは霞んでしまって微かに見える程度だったが、いつもとは逆パターンで時間経過と共に空気の透明度が増して徐々にはっきりしてきた。それでも南アの見え方はベストとはいいがたく、デジカメのオートフォーカスが効かないほど淡い色で、富士山は全く見えなかった。

・北信の山々は雲海の上に出ていて今日はすっきりと見えていた。飯縄山はかろうじて頭を出している程度。西海谷山塊の鋸岳〜駒ヶ岳のギザギザした稜線は最初は雲海の下で見えなかったが、時間経過と共に姿を現した。

・立山、剱岳方面は最初から最後まですっきりと見えていた。今日の剱岳は昨日入山した多数の登山者が集中するはずで、カニの縦這い、カニの横這いで渋滞するだろう。槍ヶ岳も同じかな。

・今日は登山者が多いので山岳展望の解説の機会も多かった。私のHPを見れば分かるが、山頂からの展望写真には見える山々の名前が記載されている。これはカシミールによる展望シミュレーションで検証を行って正確性を期したもので信頼性は高い。近年は行く山は固定しているので年に何度も同じ山に登り、同じ展望の検証も何度も行っているため、それらの山では記憶してしまっている。しかし北アのような高山に登る登山者の大半にとっては頻繁に来るような山ではなく、山岳同定はほぼ不可能なのが現状。そのために近場の山以外ではあれはどこの山だ?とか地図を見ながら悩んでいたり、山を誤認しているケースが多く、そのような人には声をかけて教えてあげるようにしている。今日はそんな「お客さん」が多かったため、初めて喝采を受けてしまった。特に少しばかり遠い山では私の知識が重宝された。特にほとんどの人が分からなかったのが妙高火打方面。北アルプスに登る人だと既に登った人も意外と多かった。

・今日は何だかんだで3時間近くも山頂に滞在。既に日が高いので日焼けしそう。両方向に行き交う登山者も多い。今年のお盆休みの天候は大当たりだ。

・咲き残った高山植物の写真を撮影しながら下山。本日扇沢から登ってくる登山者の数もかなり多い。大ザックの姿も見られ、おそらく鹿島槍を更に越えて後立山を北上するのだろう。今の予報では水曜日くらいまでは天候が持ちそうなので、その気になれば親不知まで行けるのではなかろうか。

・相変わらず高山植物の種類判定は帰ってからネット検索で四苦八苦しているが、効率が非常に悪い。特に数が少ないとか目立たない花はお手上げ状態。何か有効な検索手段がないだろうか?

・柏原新道は大半の区間が尾根西側にあり、しかも樹林帯なので午前の早い時刻ならほとんどが日陰を歩くことになって涼しいのがいい。これが八方尾根なら最初から最後まで直射日光に炙られながら歩くことになるので、ガスが出て日差しが遮られないと暑さが酷い。それでも標高が落ちると登山道は尾根上に移って日が当たるようになり、高度が落ちる分も加わって急激に気温が上昇して下りでも汗まみれ。この中を登ってくるのも大変だろう。登山口では扇沢(川)に直行して水浴び。全身の汗を濡れタオルでふき取って爽快に。

・登山口の登山指導所には人が入り、これから登り始める人が入山届に記入中。もう10時なので、今からだと種池山荘着は午後2時〜3時くらいか? 時間的には問題ないだろうが暑さが問題だろう。私が駐車した2つ隣の駐車箇所では3人組が出発前の腹ごしらえ中。かなりのんびりだなぁ。

・車に乗り込んで下り始めるとスノーシェッドがいくつか連続するが、その隙間にある駐車スペースは道の両側とも車でびっしり。スノーシェッド群が終わってヘアピンカーブがある標高1250〜1270m付近の駐車余地まで車が置いてあり、おそらく登山者のものだろう。これほどの車の数は記憶が無い。さらに下って扇沢から約8km地点で対向車線に車の列が。実は扇沢の有料駐車場が満車になると、マイカーはここにある臨時駐車場に駐車して無料シャトルバスで扇沢まで移動となるのであった。臨時駐車場に入る待ち行列は1km近く続いていた。これだと扇沢駅の電気バスに乗る待ち行列も凄いだろう。

・大町市街地手前で振り返ると山頂付近は既に雲がかかって見えなくなっていた。まあ、もう10時過ぎだから夏山では普通の光景か。でも帰ってから雨雲レーダーを何度か確認したが、今日もほとんど雨雲は発生していなかったので、たぶん大半の山では雨は降らなかっただろう。

 

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